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KVMによる仮想マシン環境を構築した際、ライブマイグレーション等を試すため、iSCSI環境を構築してみました。結構、設定にクセがある感じだったので下記にメモします。

構築に使用したものは下記の通り。

  1. OS:Fedora15(クライアント,サーバ共に)
  2. iSCSIイニシエータ:iscsi-initiator-utils-6.2.0.872-12
  3. iSCSIターゲット:scsi-target-utils-1.0.18-1

まずはiSCSIのサーバ側(iSCSI Target)となるマシンにてyumでiSCSIターゲットであるscsi-target-utilsをインストール。サーバリブートの際に自動起動する様にchkconfigでOnにします。

yum install scsi-target-utils
chkconfig tgtd on

次に設定ファイルを作成します。

vi /etc/tgt/targets.conf
backing-store /dev/zvol/mypool/dev01
  
initiator-address 10.1.0.1

これで後は、

/etc/init.d/tgtd start
  
tgtadm --lld iscsi --mode target --op show

で、iSCSIターゲットを起動し、tgtadmで正しく設定が反映され起動したか確認する。 次にiSCSIイニシエータ側の設定をします。 設定ファイルは無い様で、基本コマンドのみで設定します。 最初はiSCSIイニシエータのデーモンを起動して、iscsiadmで設定していきます。設定の流れとしては「ターゲットの登録」-> 「ターゲットへのログイン」です。

ここではターゲット側マシンのIPアドレスを「10.1.0.2」としています。

iSCSIイニシエータの起動

/etc/init.d/iscsi start

ターゲット登録

iscsiadm --mode node --op new --portal 10.1.0.2 --targetname iqn.2011-08.jp.example.storage:dev01

ターゲットへログイン

iscsiadm --mode node --targetname iqn.2011-08.jp.example.storage:dev01 --login

これでiSCSIターゲットのストレージが利用できるようになりました。下記のコマンドで登録状況と割当てられたデバイスファイル名を確認します。

iscsiadm --mode session --op show
dmesg

「dmesg」でログを確認するとSCSIデバイスが認識され、「/dev/sdx」等のデバイスファイル名が割当てられていることが確認できます。ここからは通常通り、fdiskとmkfsコマンドでOSから使用できる状態にします。

これでiSCSI環境を新規導入時の手順は以上です。運用段階になると、運用中にiSCSIターゲットを追加/削除が必要となる場合があります。この場合の手順は下記を参照下さい。

運用中にiSCSIターゲットを追加/削除する手順

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