LinuxでのZFS利用手順
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Author: uncho
前々から気になっていたファイルシステムであるZFSですが、GPLとのライセンスの相性?が悪い性でLinuxで利用できなかったZFSが、カーネルモジュールとして http://zfsonlinux.org/ で配布されていたので使ってみました。既にいろんな方が試されていますが、具体的なインストール方法と使い方が書かれているサイトが少なかったのでメモとして投稿します。
なお、今回はFedora15へインストールするので、コンパイルしてRPMパッケージを作成してみます。
まずは、コンパイルするソースをダウンロードします。SPLとZFSの2つのソースが必要ですのでwgetで取得します。バージョン番号は2011/8/12時点で最新のもの。ダウンロードの際はhttp://zfsonlinux.org/で最新バージョンを確認した上でダウンロードします。
コンパイルをする前に必要なライブラリ等をインストール。(なお環境によっては他のライブラリが必要になる場合もある)
いよいよコンパイル作業とインストール。まずはSPLから。
次はZFSのコンパイルとインストール。
これでLinuxでZFSが利用できるようになりました。まずはストレージプールを作成してみます。プール名はmypoolで。
単一のHDDのみをプールに利用するには、
耐障害性を高める為、複数のHDDでRAIDを構成する場合は、(3台以上のHDDが必要)
ストレージプールにHDDを新規に追加するには下記コマンドで。 ただし既にRAIDZが構成されたとこにHDDを追加することは出来ないみたい。
作成したストレージプールのリストを見るには、
ストレージプールの状態を確認するには、
ストレージプールを作成しただけだと、まだファイルシステムとして利用できないので、zfsコマンドで利用できるようにします。
homeという名のファイルシステムを作成するには、
これでZFSのファイルシステムを利用できるようになりました。コレでも十分ですが、仮想マシンのストレージとして使う場合等ではデバイスファイルとしてZFSを利用できた方が良い場合があります。その場合は下記コマンドでZFSをデバイスファイルで利用出来るようにします。
上記のコマンドを実行することで/dev配下にデバイスファイルが作成されます。「/dev/zvol/mypool/dev01」